郡司泰久のサブカルチャー・パラダイス

鎌倉サブカルチャー研究会会長の郡司です。皆さん、コミュニケーションしましょう!

発狂するような描写

携帯小説ラノベでは、会話とストーリーテリングだけがあって、丸っきり描写が欠けているものがほとんどです。きっと今の読み手は描写があるとイライラして、すっ飛ばしたくなるのでしょう。かろうじて心理描写だけが許されるようです。これは、描写に魂を込めている作家には、地獄でしょう。たとえば、三島由紀夫です。あの方は、自分の小説では風景描写が恋愛小説における会話と同じぐらい重要だと公言しています。私もその影響下にありますなぁ。けれども、最近、私は、佐々木中(あたる)という学者の小説を発見しました。それは、まるで、描写しかないプロットもエンディングも形容詞で埋め尽くされた頑強な吹っ飛んだ作品です。文学の可能性って、これしか無いと私はいきり立ちました。皆さん、ご存知ですか。